2013年11月20日水曜日

逃げる…ことを学ぶ



 今では僕のトレードの心理面における師(Andrewさん)といってもいいこの人のビデオ。
今回はストップロスについて。
冒頭のビデオがとても示唆的で面白い。

 強い力に遭遇した時にどうすればいいのか弟子が師に質問した時、師は何と答えたかというと。
「逃げろ」
だった。

 相手の力の方向を変えてダイレクトに自分に向かってこないようにしろという。
AndrewはそれをFXトレードに見事に当てはめている。

 自分にはどうすることもできない力「マーケットのトレンド」が自分に向かってきたらどうするか?
「逃げよ」・・・つまり、適切なストップを設定してストップアウトしてポジションを切って逃げろということ。

 彼はそのあと、あるトレードのスクールに入ってきた2人の生徒のことについて述べている。
ひとりはベトナム帰りの人、もう一人はIQが180以上もある頭脳優秀な人。

 トレードを学ぶ過程で二人の成績はどうなったか?
面白いことにIQの高いほうはたいして稼ぐことができず、ベトナム帰りの人のほうがはるかに稼ぐことができた。
 

 僕の限られた英語の聞き取り能力では完全には理解できないけど、ベトナム帰りの人はベトナムで間違って手りゅう弾を暴発させて瀕死の重傷を負ったことがあるという。
そのため、人間にはどうすることもできない力に対する「恐怖」というものが染みついている。

 だから強いトレンドが自分の取ったポジションとは反対の方向に生まれた時は、逃げる(損切)を躊躇なくできたという。
一方の頭のいいほうは、含み損がいつかは回復することに望みを持っていつまでも損切をせず、最後は大きなロスを出したという。

 彼は頭がいいため小さいころから周りから褒められて育ってきた。そのため、プライドが高くて「損失」「負け」を受け入れることが難しかったからだとAndrew(このビデオでしゃべっている人)はのべている。

 知的レベルの高い職業についている人は概して裁量トレードではいい結果を出せないことが多いという理由の一つは、ここにあるといわれている。
 そして興味深いことに、トレーダーとして成功しやすい職業は元兵士がおおいという。その理由として、彼らは普段の厳しい訓練を通じて、恐怖に対して自分の精神、感情をコントロールするすべを知っているからだといわれている。

 それに加えて、戦場ではいつどんな不測の事態が起こるかわからないので、あらゆる可能性に備えて臨機応変に行動できるメンタリティーを訓練を通じて備えているからではないか、とも言われている。

 そしてこのことはやはりトレードの成否を決める決定的な分かれ道として、「心理」面の占める比重がいかに高いかということを教えてくれるように思う。

Andrewはいう。トレードの成功の本質的なカギは

The key to success for forex trading is "Emotinal Discipline"(心理的規律)

だと。